ヘッドライト交換
自力でも可能なヘッドライト交換
バイクは小さな車体の中に沢山のライトが配置されています。
周囲を明るくしたり合図をしたりする役目の機器を「灯火器類」と総称しますが、その中でも最も明るさが強く、重要な役割を持つのがヘッドライトです。
ヘッドライトは形状ないろいろですが全てバイクの前面中央に付けられており、エンジンをかけると同時に点灯し常につけっぱなしの状態で走行をするように作られています。
古いバイクでは自分で点灯するタイプのものもありますが、基本的に走行中は事故防止のためずっとつけているように決められています。
つまり昼夜を問わずに点灯をするヘッドライトは最も内部で使用されているバルブの消耗が激しく、注意をしていないといつの間にかつかなくなっていたということがあります。
自動車の場合にはヘッドライトは二箇所にあるのでもしひとつのバルブが急に切れてしまってももう片方である程度の明るさを確保できます。
しかしバイクはヘッドライトが一つしかないタイプがほとんどなので、早め早めにバルブ交換をして整備不良が起こらないようにする必要があります。
ヘッドライトの交換は基本的には修理工場に依頼をして行いますが、その場合には新しいライトバルブとともにそのお店での作業代金がかかってきます。
プロの手で行うバルブ交換はそれほど難しい作業ではないので短時間で終わりますが、それでも1000円以上は上乗せになると思った方がよいでしょう。
実はバイクのヘッドライト交換は自分でもできないものではなく、きちんと規格と配線を間違わずに行えば簡単にできてしまいます。
緊急時の対応のためにも一度自分でやってみるということをおすすめします。
バルブ交換をするときの注意点
ヘッドライトの内側で発光する電球のことを「バルブ」と呼びます。
バルブの内側にはフィラメントという細い線が入っており、ここに電気が伝わることで発光が起こります。
しかし長年使用をしているとフィラメント線が切れてしまったり、バルブの台座部分がぐらつくようになってきます。
それまでついていたライトが急に点かなくなったときには間違いなくこのいずれかの問題によって正常に発光作用が起こらなくなってしまっているので、すみやかに同じ規格のバルブをホームセンターなどで購入してきましょう。
なお古いバルブでは接点部分にサビがつき「緑青」という人体に有害な物質がついてしまっていることがあります。
決して緑青には触れないようにして処分をしましょう。
ヘッドライトの交換が簡単なのはヘッドライトカウルと言われるカバーがついていないタイプです。
主にネイキッドタイプのバイクに多いのですが、ライトがむき出しになっているのでライト前面のカバーを回転させて外せばすぐにバルブが出てきます。
ヘッドライトカウルがついているタイプの場合には、カウルも取り外さないとライトに届かないということもあるようです。
カウルは無理に外すとプラスチック製の部品が割れたり元通りにすることができなくなったりするので慎重に扱いましょう。
ある意味ヘッドライト交換よりもカウルの取り外しの方が難易度が高いと言えます。
バルブには素手では触らないようにする
バルブを交換するときには、少し押しながら左方向に回転させるとすぐに取り外しができます。
このとき作業では怪我を防ぐために必ず軍手など作業手袋をしましょう。
あとは外したバルブと同じ規格のものとつけて元通りカバーを被せればおしまいですが、このとき注意をしておきたいのがバルブの規格を間違えないようにするということです。
全く同じタイプのものを使用すれば間違いはないのですが、ここ最近ではよりヘッドライトを明るくするためハロゲン式のバルブを選ぶ人もいます。
ハロゲン式のバルブは例え軍手であっても絶対にガラス部分に触れてはいけません。
ハロゲンランプのガラスは石英ガラスを使用しているのですが、ここに指や軍手などが触れると汚れがついて発光したときにその部分に熱が貯まって破裂をしてしまうことがあります。